令和2年度若者未来創造事業フロンティアプロジェクト 実施事業のご紹介
今ある地域のことを、わたしたちの手で未来へつなぐ。
commune AOMUSHI 株式会社
[連携団体]山形大学サークル道草、遊び工房プロジェクト、吉野敏充デザイン事務所
[委託金額]1,196,250円(うち消費税及び地方消費税の額 金108,750円)
事業コンセプト 「山から福がおりてくる」
私たちの営みは、山からの恵が福をもたらしてくれます。その福に感謝を表現し、その恵を生かすことで地域に文化や伝承が生まれてきました。まさに山に囲まれた私たちの暮らしは、山とともにあると言えます。山形の残すべき技術や風習、価値ある体験のプログラムを作成し、その伝承技術を後世に繋げます。
2000年代に入り、地方に視点をおいた政策の強化が図られ日本各地の地方への個人旅行の需要が高まり、インバウンドを中心としたツアーなども増えていきました。しかし、このニーズは新型コロナウウィルスの影響により陰りをみせ、加えて、2020年東京オリンピック開催を待たずして、その環境の変化から人々の暮らしぶりは節約に転ずる一方となってきています。山形県への誘客も今後はおそらく、モノがある、コトがあるだけの単純な取り組みでは衰退の一途をたどることになるかもしれません。
そこで私たちは、より地域に根付いたニッチな内容の旅を、山形の新たな観光価値として生み出したいと考えています。それは、地域の人の息遣いを感じられる暮らしそのものであり、その地域の伝承をありのままに感じられる体験を、ガイドからではなく地域の人から教わるというプログラムをつくること。
今までの観光誘致の形だけではなく、その地域の人や文化、暮らしを知ることで「遊び」ではなく「学び」を提供するということ。観光地としての場所ということだけではなく、体験を提供することで得られる、かけがえのない時間や交流が、地域への想いをつくることができるのです。
山形県内と各地域に今もある文化や伝承。そこには他に代え難い高い技術を持つ職人技や、山形の移りゆく季節の厳しさを受け入れた先人たちが編み出した面白い風習があります。それらを守り続け、地域の活性化、再生化のきっかけにしたいと考えています。
「こんな課題がある」「ぜひ残しておきたい」というものを、地域の若者が中心となり体験プログラムとしての仕組みづくりを行います。
便利になり過ぎた現代に逆らうようなこの企画。
新型コロナウィルスの影響により、地域の全国の失われる伝承・技術が4割にのぼるとされています。もちろん、その影響がなかったとしても、私たちが気付かないまま失われていったものが確実にあります。
しかし、「ばんちゃん、こげだごと言ってだっけや〜」「じんちゃん、こうやってだっけな〜」なんてことが、実は今の私たちに繋がる大切なことだったのかも知れないと思うのです。
そんな小さなことを気づいた今、今からはじめるほんの小さな動きから、未来の私たちの暮らしが少しでも豊かで楽しくなればいいなと思っています。皆さんの地域や暮らしの身近にあるそんなことを、楽しく未来につなぐお手伝いをさせていただけると嬉しいです。
info@yamakarafuku.jp (山から福がおりてくる)