若者支援コンシェルジュで提供している若者サポーター制度は、
現在、様々なお悩みをもった方が利用されています。

 

その中でも最近増えているのが、

「起業したいけれど、どんな形がいいの?」

というご相談です。

*起業とは、新しく事業を起こすこと。

 

シェアハウス、カフェ、国際交流・・
どんな事業で起業するかはそれぞれですが、

  • 個人事業主でやるか?
  • 株式会社にするか?
  • NPOなのか? etc.

どのような形が自分の起業スタイルに合っているのかがわからない。

 

そこで今回、若者サポーターでもあり、
多くの起業のサポートをされてきた行政書士の佐藤祐さんから、
それぞれの特徴や起業する際に大切なことについて、お話をお聞きしてきました。

 

個人事業でするのか?法人にするのか?


起業するにあたって、

それをどういう形にするか?

は、最初のステップとして大事なところ。
そして、決めることが難しい部分でもありますね。

 

まず、その事業を個人で行うのか、法人で行うかがありますが、
その判断材料として、

「一人」でするのか? 「複数」でするのか?

というポイントがあります。

 

起業したい方は、
事業の目的(「これをしたい!」ということ)は決まっていると思うのですが、

それを、一人で出来ることなのか? 仲間を探さなければいけないのか?
という所でスタイルは分かれます。

 

次に、
法人であれば、株式会社にするのか?NPOにするのか?
その他にも一般社団法人、企業・協同組合など、形はたくさんありますが、
それを決める上でも必要なのが、

『事業計画』

です。

 

自分がやりたいことを達成していくために、

目標は何か? どんな風に達成していくのか? 誰とやっていくのか?

これを明確にすることで、起業のスタイルも自ずと決まってくると思います。

 

次のポイントとしては、

営利を目的とするのか?        →  株式会社・合同会社(利益追求型)
社会貢献に特化していくのか? → NPO法人・事業協同組合etc.(社会貢献型)

というところがあります。

また、企業組合や事業協同組合の場合だと、
組合員に対する何らかのメリットや還元があることが、大きな目的となります(社会保険加入など)。

公益社団法人など、大きな規模で社会に貢献していくための形もありますし、
NPO法人は、ノンプロフィットオーガニゼーションの略なので、非営利組織となり、社会貢献が主たる目的となるでしょう。

もちろん、社会貢献型であっても収益がなれければ成り立たないものなので、
活動費の捻出について考える必要はあります。

助成金を受けることもできますが、助成金をあてにするだけの活動になると、
本来の活動目的とは違ってくると思うので、そこはしっかりと事業計画を立てて取り組む必要があると思います。

 

一方、個人事業となると、
規模としては、個人で出来る範囲の仕事をされている方が『個人事業主』でやっている場合が多いです。

というのも、
法人化すると法人税など、収益に関わらず一定額を支払わなければいけないことがありますので、税金面での負担を考えると個人事業主の方が負担が軽減される場合が多いからです。

ただ、個人事業主であっても一定の売り上げを超えると
法人にした方が税金面で有利になることがあるので法人化した方が良いとなります。

 

>株式会社にした方が「社会的信用がある」というイメージもありますが、
いかがでしょうか?

良いところを聞いてもらいました!
実務上の話は先程お話しましたが、社会的なイメージはどうか?というと、

法人化した方が、社会的信用は増します。

正直、イメージの部分が強いと思いますが、
法人化すると定款が必要だったり、しっかり文書で事業を明確にする必要があるからかもしれません。

委託事業や助成事業を受託する際の条件として「法人化されていること」という場合もあるのは、そのような社会的信用があるという意味合いも強いかと思います。

 

私は個人事業主ですが、仲間の行政書士と一緒に事業協同組合をつくっていて、
自分が得意な分野で仕事を受けられるような組織にしています。
このような形をつくっておくことで、県の委託事業を組合として受託できたりと、
様々なメリットを感じています。

個人事業主であっても、事業組合をつくることで組織としての動きもとれるようになりますので、そのような方法も良いかと思います。

 

  • 一人で出来るのであれば、個人事業主でまずはやってみる。
  • 何人かでやるのであれば、代表者を決めて組織にする。
  • 利益を追求しながら事業を拡大していくのか?
  • 社会貢献のための活動を続けていきたいのか?

 

大きくは、このようなところを軸に考えていかれるといいと思います。

 

もう一つの視点としては、事業継承の問題があります。

個人事業主の場合、自分が引退したら事業としては廃業になるため、
子供が引き継ぐとなった場合、新たに開業し、許認可が必要となれば再取得しなければなりません。

ですが、株式会社の場合は代表者の変更手続きをするだけなので、
スムーズに事業を継承することができます。

先程お話した事業計画は、将来を見据えながら事業を行っていくために必要となるので、法人だけではなく、個人事業においても重要であると思います。

 

「起業したい!」と思っている方へ

「起業したい」という気持ちは、とても素晴らしいと思うのですが、
どういうことをしたいのか?何を目的とするのか?
そこを明確にすることが、まずは一番最初にやるべきことかと思います。

 

「起業したい!」
と思っても、収益を得られる方法がなければ、
どんなことであれ、継続していくことが難しくなります。

 

シンプルに、事業を継続していくためのお金を得られる活動であるか?ということが大きなポイントになってきますが、最初は、収益も見込めない部分もあるかと思うので、一つの方法として、「団体」を立ち上げて活動をしてみるというのも良いと思います。

 

ちょっとした例えですが、

身体を動かしたいな~と思った時に、
山登りがしたいのか?マラソンがしたいのか?ジムに通って鍛えたいのか?
それぞれ目的も目標も違いますし、自分の気持ちを叶えるために、
何が合っているのかは、やってみないとわからないこともありますよね。

だからこそ、
最初はあまり頑張らずに色々やってみると、
自分には「このスタイルが合っているな!」とわかってきます。

個人事業主、株式会社、NPO・・様々な形はありますが、
形はあくまでも、やりたいことを叶える『手段』として考えてほしいです。

 

取材を終えて

 

佐藤さんのお話をお聞きして、「起業」という言葉から感じていたイメージがガラリと変わり、より現実的に、やりたいことをカタチにするための一つの手段として考えることができました。

想いを叶えていく形や方法はたくさんあって、
その中で、自分らしく動いていけること、よりよいものに育てていける形を選択することで、社会の中で自分らしく貢献していくことができる。

そのために、しっかりと‟想い”を計画に落とし込んでいくことが必要であることが、よくわかりました。

起業を考えている方、いつかやってみたいな~と思うことがある方は、この記事を参考にして頂き、ぜひ、そのための一歩を踏み出して頂けたら嬉しいです。

ご丁寧にたくさんのことを教えてくださった佐藤さん、ありがとうございました!

 

若者支援コンシェルジュ若者サポーター制度を利用することで、
3回 各2時間 無料で相談することができます。
佐藤祐さんもサポーターとして登録されていますので、
こちらから制度の詳細をご覧ください。

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