3月16日(水)に第7回テーマサロン「ブランディングと情報発信~応援される自分ブランドの見つけ方~」を開催しました。

スタートアップステーション・ジョージ山形との初めてのコラボレーションサロンです。

ゲストはYouTuberのアフロりゅうじさんと、グラフィックデザイナーの有路佳奈子さん
ファシリテーターにアルトバルーンの伊渕南々絵さんをお招きしました。
皆さん、若者サポーターとしても活躍しています。

今回のサロンには、すでに活動されている方から、これから活動したい方まで、様々な方にご参加を頂きました。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました!

ざっとですが、サロンの様子をレポートします!

自己紹介

アフロりゅうじさん

鶴岡市の旧朝日村の地域で生まれて、現在は合同会社dano一般社団法人mokkeを幼馴染と共同経営しています。地元の高校を卒業後東北電力に就職して、その後酒田市の株式会社チェンジ・ザ・ワールドに転職しました。2019年に独立して法人を立ち上げて、YouTuberとしてコンテンツ制作等をしています。
今は動画配信以外にもイベントのMCとかテレビに出たりもさせてもらってます。それから、先月「afro images」というフリー素材サイトをリリースしました。
僕たちは「仲間づくり」をテーマにおいて活動をしていて、会社のビジョンを「10年後の、仲間をつくる。100年後へ、念い(おもい)をつむぐ」としています。 災害や人口減少で何かをしないと故郷がなくなってしまうという怖さから、故郷を大事にしたいという気持ちが強くなったからです。僕たちが発信を続けることで「山形面白そう、住んでいてうらやましいな」と思ってもらえたら嬉しいです。

有路佳奈子さん

TRANSISTORでフリーのグラフィックデザイナーをしています。
私は山形生まれ山形育ちで、東北芸術工科大学グラフィックデザイン学科を卒業しました。卒業後はデザイン事務所に就職してアシスタントデザイナーをしていましたが、新卒の私には荷が重く、真逆の職業である年金事務所に転職しました。働く中で「山形でもう一度デザイン業にチャレンジしてみたい」と思うようになり、縁があって芸工大のコミュニティデザイン学科の副手に転職すると、私にデザインの仕事を振ってもらえるようになりました。副手のお仕事が満期になったのをきっかけに、TRANSISTORを開業しました。
仕事としては、名刺やチラシ、WEBデザインなど形になるデザインから、企画やイベント運営など目に見えないデザインもしています。
今は、次のステップに進むため、合同会社としてメンバーを集めて準備中です。

伊渕南々絵さん

アルトバルーンで結婚式の装飾やプロデュースをする仕事をしています。ここ、霞城セントラルのクリスマス装飾もこれまで5年ほど担当しました。
また、山形未来ラボでWEBライターもしています。
アルトバルーンとライターの二枚名刺を持つことで、出会う人に合わせて自分が役に立てることがあると思い活動しています。
他にも、山形ストリートピアノという活用や、山形に特化したウエディングをブランディングするローカルウエディングという事業も始めました。今年はカフェ事業も予定しています。

現在の活動の「はじめの一歩」

伊渕氏
自分のやりたい事が見つかった時、していきたいという時に、ブランディングと情報発信のはじめの一歩って大事だと思う。二人のはじめの一歩は?

アフロりゅうじ氏
僕、実はYouTuberになりたいと思ってたわけではないんですよ。
人を喜ばせたり笑わせるのが好きで、目立ちつつ、地元のためになることがYouTuberだったんです。目立ちたいと言っても、影響力をつけて自分の存在をアピールしたいというよりは、自分のことが話題に上がって、知らない誰かと知らない誰かの話題が弾むきっかけになるというのを生み出したいというのが、想いの根底です。

有路氏
はじめの一歩、というのは特になく、今までの経験の中でいろんな発見があって今に至っています。山形が好きになったり、デザイン事務所で挫折をしたり。行政で働くことで、デザインとは目に見えるものだけの事ではないというのにも気づきました。副手をしている時には、学生や教授を裏で支えることで、「誰かのためになにかをする、これって私の仕事かも」と思い、それが独立のきっかけになりました。

「選ばれる自分」になるためには?

アフロりゅうじ氏
最初に思い描かれる人や物になることはブランディングが成功している状態だと思います。例えば、シャンプーが切れたら何を買うとか。僕の場合は、「山形のYouTuberといえば?」ってところですかね。笑
あと、この人ってどんな人なんだろう?というのを色んな面で見せていくのも大事だと思います。僕は頭が特徴的なのでインパクトがあるんですが、こういうキャラクターなので、人前や動画に出る時は暖色系を着る様にしてます。

有路氏
とにかく人にたくさん会う事は心掛けてました。イベントの時には全員に名刺を配り切る、とか目標を設定して。それから、相手の印象に残るように話をするとか。あだ名がつけばいいですね。もしくは、自分からあだ名を提供してインパクトを与えるのもいいです。私は珍しい苗字なので、自分で「有路って呼んでください」とあだ名を与える工夫をしています。

「伝える」と「伝わる」は違う

伊渕氏
やりたいことがあって、ある程度コンテンツもできていたとしても、お客さんに届かないと意味がないですよね。二人は何か工夫をしていますか?

アフロりゅうじ氏
「届いた」と「届ける」、「伝える」と「伝わる」では違うと思います。「伝わる」というのは向こうがちゃんと理解してくれているけれど、「伝える」は自分から発信することです。この違いは、考えるようにしています。僕は動画を作る時、見た人から「どんな声が上がったらいいんだろう」というのから考え始めます。こんなコメントがつけばいいな、とか。

有路氏
私も、これを見てどうなって欲しいかから逆算します。自分が見せられる過去のデザインや、その他の事例集などを見せて、お客様との合意がどれだけ取れるか。合意が多いほどお客様と目指すものが同じということです。

お二人ともきっかけや目的は違いますが、目的のために「どうなってほしいか」というゴールを設定して、そのために動いているというのは同じ。ゴールがはっきりしているというのも、自分をブランディングするのに大切なことなのかもしれません。

参加者の方からのご質問にもお答えしました。

質問① 就職活動のために自分をブランディングしたい。どう自分を売り込んで、伝えたら良いですか?

アフロりゅうじ氏
僕が伝える時にやっているのは言語化しておくということです。「自分はこんなことを考えている」とか、「実現したい夢がある」、「苦手である」など、言わないと分からないことがあります。僕はアフロで明るいキャラクターだから面白いことが言えると思われがちですが、おもしろいことを言ってと言われるとすごくビビります。そういうのも言ってしまいます。

有路氏
「自分が何をしたいか」「自分はどういった会社・職場で何を学んで、習得していきたいか」を箇条書きでいいので書き出すといいかもしれません。副手の時に学生をたくさん見てきましたが、学生は企業側から見てほしい人材を演じきれないと落ちてしまうという悩みを抱えていることがあります。これは二十歳になったばかりの学生には難しいとは思いますが、会社はどんな新人・新卒が欲しいのかを分析して、自分の強みとうまくマッチングできるかどうか、だと思います。受け取り手の分析ですね。

質問② 未経験でデザイン業界へ踏み込むアドバイスが欲しいです。

有路氏
私自身、グラフィックデザインで食べてきたという実績はあまりありません。
ですが、私は飲食店でも働いています。お客様と話が出来るので、逆営業の場所として、片方のお客様がもう片方のお客様にもなるような、相乗効果があります。自分の作品を見てもらうきっかけにもなります。ポートフォリオを作るのも良いですが、日常や身近なものにきっかけはあると思います。

アフロりゅうじ氏
人の出会いによって仕事が発展していくというのは僕もあります。自分がやりたいことを発信して、伝わる形で活動をしているといろんなところで話題に上がったり、お仕事につながったり。自分の可能性を広げることに繋がります。

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以上、レポートでした!
ブランディングも情報発信も、起業や地域活動だけでなく、就職活動や自分の見つめなおしにも役に立つことです。自分は何がしたいのか、自分の軸はどこにあるのか。きっとなかなか定めるのは難しいことだと思うので、思い立った時に考えて、過ごして行きたいと思わせてもらいました。

アフロりゅうじさん、有路さん、伊渕さん、そしてスタートアップステーション・ジョージ山形の皆さん、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

 

【ゲスト・ファシリテーター 関連リンク】

アフロりゅうじYouTube
合同会社dano

一般社団法人mokke
『afro images』
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アルトバルーン