山形の若者の活躍や山形の魅力を発信する「やまがた若者応援大使」の皆さんが、県内でチャレンジする若者に会いに行く『やまがた若者応援大使の“やまがた探訪”』第2弾です。

今回は「民泊工房FUu~の大山芙由美さん」が村山市を探訪してくれました!

#村山市地域おこし協力隊 佐藤洋介さん編
【探訪者 大山芙由美さん(元村山市地域おこし協力隊)】

村山市の花“バラ”の世話をする「村山市地域おこし協力隊 佐藤洋介さん」

3年前までは村山市政策推進課長だった方が、今は私の後輩?!

イキイキと笑顔で自転車を漕いでいる元農林水産省職員、村山市で何かを企んでいるようです…
真相を探るべくお話をお伺いしました。

ーまさかまさかで帰ってきましたね、村山市に。
「あの佐藤課長が戻ってくる!」という噂は市内が揺れるぐらいザワつきましたよ。

ザワつく理由…
佐藤さんは2019年までの3年間、農林水産省からの出向で村山市政策推進課長を務められ、任務を全うし本省に戻りました。
と思いきや、11年務めた農林水産省を今年6月末で退職し7月から市の地域おこし協力隊に着任!!

なぜ戻ってこられたのですか?

人と話せるのが楽しかったからかな。

ー東京では友達や話す人がいなかったということですか?

いや…、まぁそうかも?(笑)
村山では、「新しい事業を始めたい!」とか「地域活性化のために提案したい!」っていう人がいると、その人と直接話をして、行政として何ができるかを考える。もしくは、行政として「新しい施策をしよう!」となれば、関係する人に話を聞いて、どうしたらいいでしょうって直接相談できる。

農林水産省では、全国の農家さんの声を直接聴くことはどうしても難しくて、こういうルールにしたら上手くいくんじゃないか、こういう予算にすれば現場で使ってくれるんじゃないか、と想像をして内容を決めていくことがとても多かった。
村山での3年間の勤務を経て、農林水産省に戻ったときに、知らない人のことを想像して大きい枠組みで企画するよりも、当事者の生の声を聞きながら仕事をする方が、性に合っているし楽しいなと気付きました。

村山市政策推進課 課長時代

ー地方は人がより身近で、何か言ったら割とすぐ実現できたりしますよね。
そして、いい反応も悪い反応も、すぐに聞こえてくる。

あっそれそれ!それも地方の魅力のひとつ!こっちのほうが、頑張って何かをするとちゃんと褒めてもらえるんだよね。承認欲求が満たされる、と言っちゃうと味気ないけど。

ー私が協力隊のときも、イベントをすると、次の日には「良かったよ」と言葉が聞こえてきますね。それが嬉しかった。

農林水産省にいたときには、メディアや議員を通じた二次的な情報がどうしても多くなる。こっちでの仕事は、良くも悪くもダイレクト。上手くいったら直接評価してもらえる。

地方のほうが、一人ひとりに与えられる役割や責任が大きいし、汗をかいていると誰かが見ていて認めてもらえる。地方は人と人との距離が近すぎてイヤだと思う人もいるかもしれないけれど、私にとってはその方が嬉しかった。

ー具体的に今やっている仕事はなんですか?

Link MURAYAMA (リンクむらやま)※をどう運営したらよいかを考えています。

2022年春にオープン予定のLink MURAYAMA

※Link MURAYAMA とは、2016年3月に閉校した旧楯岡高校をリノベーションして利活用する村山市の新しい施設。施設を利活用したいと希望する住民と意見を交わして構想を練り、コミュニティスペースやカフェ、貸しオフィス、フィットネスなどの複合施設として、2022年春にオープンを予定している。

入居を希望する事業者の方や、施設を使って新しい取組をしたいという利用希望者の方から、どういう使い方をしたいのか、運営者側にどういう希望があるのかなど、よく聞くようにしています。色々な意見を聴きながら、より使いやすい施設になるように運営ルールを決めていく作業をしています。

ーいちばん大事なところを決めているのですね。

運営者の判断の積み重ねで、その施設の雰囲気が変わってくると思っています。つい最近までは施設の条例案を検討していました。ルールの基本になるものです。 

ー一言でLink MURAYAMA はどういう場所になって欲しいですか?

Link MURAYAMA に行ったら、自分の考えている事業や取組が実現に一歩近づく、面白い人や手伝ってくれる人を見つけられる、もしかしたら全然違うところから発想が生まれる、そういう居心地のよい場所になるといいですね。

ーどんな場所になるのか楽しみですね。
ここまでは仕事の話をお聞きしました。今度は、東京に戻ったにもかかわらず、帰ってきたくなるほどの村山市や山形の魅力について教えてください。

確実にメシがウマい!

ー東京は美味しいものがいくらでもあるじゃないですか!?

東京は、何でもあるけど何にもない感じ。こっちは、何でもあるわけではないけど、一つひとつがとにかくウマい!東京では、全国から運ばれてきた野菜が季節に関係なくいつでもスーパーにあるけれど、こっちだと旬の朝採り完熟トマトが目の前の直売所で買える。その方が絶対にウマい。

大学生のとき、山形出身の友達や先生がいたので、果物やお米、芋煮、孟宗汁など、山形の食に触れる機会が多かった。妻も山形出身で、実家に行くと天然の山菜やきのこが出てくる。どれもとても美味しくて、勝手に「食に命を懸ける県・山形」って呼んでいた。実際に移住してみたら、やっぱりどれも本物だった。

ただ、つい食べ過ぎるから、休みの日は自転車に乗ったり、朝一で農家さんの収穫の手伝いに行ったりして、身体を動かしています。

ー実際に移住してみて、山形の「ここが良かった」という実体験や、移住に興味がある人へのメッセージをお願いします。

移住を考えるときに重要だと思うのは、受け入れてくれるコミュニティがあるかどうか、ということ。知らない人だらけでつまらないかもと思ったら、移住なんて考えにくい。

私は、職場である市役所の人たちに受け入れてもらったし、家族も含めて、市民の皆さんにも受け入れてもらったからこそ今がある。すごく居心地のいいところだなと思ったから移住できた。

今度は、自分がそういうコミュニティを用意する側になりたい。例えば、地方移住を考えているなら、kokage(村山市甑葉プラザ内コワーキングスペース)を訪れてほしい。地元の人もいるし、U・J・Iターンの人もいて、時々雑談しながら仕事ができる面白い場所になっている。はじめましての人を紹介してもらえたり、何気ない会話からアイデアが生まれたり、おいしいお店の情報を聞けたり…と、色んな「人と情報」に触れられる。こういうコミュニティがあると、移住や転職を考えるきっかけになると思うし、実際に移住してくれた人もいる。

コワーキングスペースkokageでの作業風景(一番手前が佐藤さん)

ーkokageでは色々広がりますよね。私も、目的がなくてもここについ来てしまう。今日は誰がいるかな~、ちょっとおしゃべりして帰ろうかな~と、気軽に使えるのも魅力の1つですね。

最後に、今後チャレンジしたいことは何ですか?

やっぱりLink MURAYAMA を面白くて居心地のよい拠点としてしっかり運営していきたいですね。Link MURAYAMA ができればkokageもその一部として移設する予定です。Link MURAYAMA のプロジェクトは、政策推進課長時代に、高校跡地を使いたいと言ってくれる方々と一緒に利活用の構想を練った、とても思い入れのあるもの。その方々は今でも施設に期待してくれていて、色んな意見を言ってもらえるし、応援してくれる。期待に沿えるよう、しっかり成功させたいです。

その上で、もし余っている施設をどうしようかと悩んでいる地域があって、Link MURAYAMA の事例が役に立ちそうなのであれば、何かお手伝いができればよいなと思っています。

ーあっ、そもそも佐藤さんが何も使われていない空校舎をゼロからLink MURAYAMA として立ち上げたのか!?そのために村山市に戻ってきたのですね!!

そうですね。地方に住む人が減って廃れ、文化も失われ、東京だけが残る、みたいなことは、とても大きな損失だと思うんです。これを変えたいと思ったときに、kokage やLink MURAYAMA のような拠点と、そこにあるコミュニティは、ものすごく重要になる。それを仕事にしたいと思って戻ってきました。

ーーやり残したことを実現したいという強い想いで戻ってきたことが伺えます。佐藤さんが帰ってきたことにより村山市が大きく変わりつつあります。

果たしてLink MURAYAMA はどんな場所になるのか、これからのその先が楽しみでなりません。

皆さん、佐藤洋介という人物をぜひ目と足で確かめてみてはいかがでしょうか?

来春オープンのLink MURAYAMA でお待ちしています。