メンバーの鷲尾美香さん(写真左)と代表の佐藤千恵美さん(写真右)
山形県内でも「子ども食堂」の話題をよく耳にするようになりました。NPO法人やボランティア団体が運営していることが多い中、川西町こども食堂「なかよしキッチン」は子育て真っ最中の働くママ3人が自ら立ち上げ、運営しています。しかも川西町では初めて誕生した子ども食堂なんです!
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11月下旬の日曜日、この日はお弁当販売の日。
山形県立置賜農業高校の生徒さんとのコラボレーションのお弁当を格安で提供するということで、様子を見学に行ってきました。
場所は川西町内のキッチン&バー「カリスマ」。
今日のメニューはフィッシュバーガー&ポテト&唐揚げ!!
価格は1食200円。1家族5食まで注文することが可能で、「令和2年度山形県子ども居場所運営事業費」の補助金を受けて格安で販売提供しています。



フィッシュバーガーは、置賜農業高校の生徒さんの手作りのパンにカジキマグロのフライをサンドしたボリューム満点のバーガーです。
そしてこの日は、ラ・フランスや手作りパン、お米やサツマイモの天ぷらなど、お土産もたくさんありましたよ!
先着60食限定ですが、大好評につき20食プラスして合計80食。あっという間に完売となりました。
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
◆三人寄れば文殊の知恵! 悩みや要望は自分たちで解決したい!
佐藤さんたちが子ども食堂をしようと思ったのは、同じ保育所に通う母親たちから寄せられた声でした。
「子どもの遊び場が近くにないので、休日の過ごし方に悩んでいる。」
「家族の食事の時間がバラバラで少人数の食卓が寂しい。」
「育児の相談ができるパパ友、ママ友を作りたい。」
「確かに川西町内には子どもを遊ばせる場所がなく、町外に行かなければならいし、親同士の交流の場所もありませんでした。そうして、子育てしながら感じていた悩みや要望を、自分たちで解決できないかと思い立ったのがきっかけです。子どもたちにとって何が必要か、保護者にとって何が必要か、“三人寄れば文殊の知恵”ではないですが、スタッフ全員が子を持つママなので自然とニーズは見えてきました。」(佐藤さん)
◆ 若者サポーターが苦手を克服してくれた
「昨年の春から立ち上げの準備を始めて、子ども食堂の宣伝ツールとしてFacebookを活用しようということになったのですが、私たちにとって、それはもっとも苦手な分野でした。そんな悩みを解消してくれたのが若者サポーターでした。」(佐藤さん)
担当した若者サポーターは起業ノウハウ、WEB活用に詳しい阪野正義さん。
Facebookの投稿の方法、イベントの作り方、チラシへのQRコードの載せ方など、基本的なところから応用編まで初心者にもわかりやすいようにアドバイスをもらったそうです。
「投稿はもちろんですが、FacebookのQRコードをチラシに掲載したら、より多くの人に見てもらえるようになりました。本当に感謝しています。」(佐藤さん)
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◆オリジナルの子ども食堂を目指して
「毎回、予想以上の反響があり、私たちもびっくりしています。改めて子ども食堂をやって良かったと実感しています。」(佐藤さん)
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子ども食堂の会場となっている「農村環境改善センター」は室内なので、天気や気温の心配をする必要もありません。雪国にとっては大事なポイントです。食事の前には、トランポリン、輪投げ、ブロック、的当てゲーム、魚釣りゲームなどなど、幼児から小学生まで、広いホールでのびのびと自由に遊ぶことができます。
手探りながらも毎月1回、順調に子ども食堂を運営、開催してきた佐藤さんたち。
しかし、今年は新型コロナウィルスの影響で活動が制限されてしまうことに。
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「集まって食事ができなくなってしまったのは残念ですが、今年からお弁当に変えて、通常よりお安い金額で提供しています。お弁当だけではなく、町内でイベントがあれば一緒に『子ども服おゆずり会』を開催させてもらったり、12月は『おまつりクリスマス会』も開きました。他にはない、誰でも気軽に参加できるアットホームな居場所づくりをこれからも目指していきたいです。」(佐藤さん)
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川西町こども食堂「なかよしキッチン」
https://www.facebook.com/nakayoshikitchen