山形県を代表するプロサッカーチーム「モンテディオ山形」。毎年、白熱した闘いを繰り広げ、私たちに感動と興奮を与えてくれています。

ホームゲームでは多くのファンが訪れ、観客席がブルーに染まる光景が圧巻ですが、「若者の力でモンテディオ山形をもっと盛り上げよう」と活動している組織があります。

それが、「モンテディオ山形U-23マーケティング部」です。

 

 

「モンテディオ山形U-23マーケティング部」とは

「モンテディオ山形U-23マーケティング部」は、株式会社モンテディオ山形が運営する組織で、「地域社会の課題解決」「新たなファン層の獲得」「人材育成」を事業の3本柱としています。

参加する学生自身が成長できるようなプログラムになっており、現在までに総勢約130名の高校生や大学生が、チームの広報やマーケティング企画などの活動を行ってきました。

「モンテディオ山形U-23マーケティング部」公式HP

部が設立されたきっかけは、2022年に実施した「高校生マーケティング研究」。これまでモンテディオ山形では、未来のファン層である若者世代をターゲットにした企画を行ってきましたが、その企画を恒常化させる部門として発足しました。

2023年に一期生を募集し、部としての活動を確立。現在の三期生まで続いています。

「モンテディオ山形U-23マーケティング部」の取り組みは、Jリーグが行う「Jリーグ社会連携シャレン!AWARDS」2023年度)でも表彰されました。

Jリーグ社会連携シャレンHP

 

部の活動がきっかけで就職!茂木佳祐さんにお話を聴きました

この取り組みを通して山形にもっと貢献したいと、株式会社モンテディオ山形に就職された方がいるということで、活動時のお話も含めてインタビューしました!

「モンテディオ山形U-23マーケティング部」一期生 茂木佳祐さん

【プロフィール】
山形県鶴岡市出身。群馬県の上武大学に入学し、年生の時に「モンテディオ山形U-23マーケティング部」一期生として取り組みに参加。卒業後、Uターンし、株式会社モンテディオ山形に入社。

 

Q 茂木さんが参加したきっかけは?

小さなころからモンテディオ山形の試合を見に行っていて、山形市の陸上競技場がまだコンクリートの椅子だったころに、会場で試合を見た記憶があります。私自身も5歳から20歳までサッカーをしていて、サッカーは私にとって身近で大切な存在です。
県外に出ても、モンテディオ山形のSNSはチェックしていました。

大学3年生になったころ、SNSで「モンテディオ山形U-23マーケティング部」一期生の募集を見たのがきっかけです。県外に住んでいたので、迷いもありましたが、家族の勧めもあって参加しました。

 

Q 一期生時、どんな活動をしましたか?

「モンテディオ山形U-23マーケティング部」の活動は週1回の定例会議が主です。秋ごろに開催する「プロデュースデー」をどんなイベントにするか、一年を通して企画していきます。「プロデュースデー」は、モンテディオ山形のホームゲームのひとつを、私たちでプロデュースします。
私の時は、コロナ禍もあってさまざまなイベントが開催できなかった世代でもあったので「青春スタジアム」をテーマに、同世代や、大人世代に青春を味わってもらえるような催しを企画しました。午後の試合に合わせて、午前中から縁日のようなものをしたり、選手を交えたイベントを行ったり、準備は大変でしたが、楽しい活動だったと思います。
プロデュースデーのテーマは毎年変えていて、去年は「ヒラメキパーク」をテーマに行いました。

 

2023年度のプロデュースデー
2024年度のプロデュースデー

 

Q どんな人が参加していますか?

「モンテディオ山形U-23マーケティング部」のメンバーは、山形県在住者、進学で県外に出た人、これまで山形県とかかわりがなかった人などさまざまです。設立当初は県内出身者のほうが多かったですが、現在は、県外出身者も多くなっています。

週一回の定例会議も、オンラインと山形市内で行っています。自分は群馬県にいたので、オンライン参加が多かったです。現地参加できるメンバーは、拠点であるやまがたクリエイティブシティセンターQ1に集まっていました。また、プロデュースデー以外で少し企画に携わらせてもらった試合の際には、山形に戻ってきて現地で参加していました。

遠方の参加者でも、集大成である「プロデュースデー」では山形に足を運ぶため、この取り組みをきっかけに山形に興味を持ってくれた人もいたのではないかと思います。

 

Q 活動してみて

学生のうちに、社会で活躍している大人とかかわる機会は少ないと思います。ですが、学生のうちにかかわることで得るものや成長できることもありました。実際に、企画を出して、何度も修正を重ねました。たくさん直されながらブラッシュアップしていく過程は、大変でしたが大きな達成感がありました。マーケティングを実践で学ぶ機会というのも貴重だと思います。参加してみて、もともと自分は前に出る性格ではありませんでしたが、自信がついたように感じます。

 

Q モンテディオ山形への就職を決めたのは?

山形県のために何かしたいという思いもあったので、戻ってくることに決めました。やっぱりこれからは若者が盛り上げていかないといけないと思います。山形に戻ることで、手探りではありますが、何かできるのではないかなと。

これからは、一番若手の社員ということもあるので、地域と若者とのハブのような位置づけで、モンテディオ山形から地域を盛り上げていきたいと思います。そして少しでも多く、自分の力を発揮していきたいです。

 

さいごに

令和年度の「プロデュースデー」は現在絶賛企画中ということで、今期(三期生)の学生さんにコメントをもらいました!

 

出口さん(大学3年生)

もともとモンテディオ山形のことが好きで、U-23マーケティング部の活動を通してサポーター獲得に貢献できるのは楽しそうだと思い、参加しました。周りのメンバーはみんな面白いし、すごいです。自分も何かアクションを起こさないと、と刺激を受けることができる環境です。マーケティングは思ったよりもロジカルで、「楽しそう」だけでは企画はできないということを実地で学べています。
目標としては、イベントの参加人数・利益、試合の集客にもこだわって、入場者数13000人を超えるような企画ができればと思います。また、教師になりたいという私の夢につながるよう、この活動を通して「自分なりのリーダーシップ」を見つけて、「周りをいい空気感で巻き込めるようなリーダー」になりたいです。

 

 

割野さん(大学1年生)

U-23マーケティング部の活動に一期生としても参加しました。当時はメンバーについていくことで精いっぱいで、もっと挑戦したかったという後悔もあったため、大学生になったタイミングで三期の活動に参加しました。
実際に活動してみると、ただついていくだけでなく、積極的に発言したり、役割を持ったりすることで、自分自身の活動量が増えたと感じています。また、積極的に取り組めば取り組むほど、自分でも気づいていなかった強みや弱みが見えてくるようになりました。自分の強みはより活動に活かし、弱みについてはどうすれば改善できるかを考え、さらに成長していきたいと思います。

学生がここまでスポーツビジネスや地域活性に全力で取り組める機会は多くはないと思います。常に支えてくださる方々への感謝の気持ちを忘れず、プロデュースデーでしっかり結果を出せるよう、全力で頑張ります。

 

山形県民に親しまれてきたモンテディオ山形。若者の力で、これまでとは違う魅力が生まれていきそうだなと感じる取材でした。
今年はどんなイベントになるのか、楽しみです!

インタビューに答えてくれた茂木さん、出口さん、割野さんありがとうございました!

 

最新情報はこちら!

モンテディオ山形U-23マーケティング部オフィシャルサイト

 

 

取材執筆:かいな

記事番号:27319