村山市の楯岡商店街に新しくできた「sun+nane」(さん・なね)は、飲食店やゲストハウスなどが同居する複合施設。空き店舗が増え、空洞化している商店街に賑わいを作ることを目的に、地元の企業「株式会社三和技術コンサルタント」が旧荘内銀行の店舗を買い取って運営しているそうです。
その「sun+nane」の一部を使用して、山形県立村山産業高等学校のサテライトスペースが設置されたとのことで、5月3日に開催されたオープニングイベント「春の野菜苗まつり&学校紹介」にお邪魔してきました!

威勢のよい村山徳内ばやしからスタート!
軽快な太鼓と笛の音とともに、村山市の伝統芸能「村山徳内ばやし」が始まりました。学校内の部活動「又新連部」です。思わず見入ってしまいました。

オープニングセレモニーで鍵の授受
施設オーナーから生徒へ、鍵の授受がおこなわれました。自由に使える拠点が商店街にあるって、素敵ですね!これからの活用が楽しみです。

野菜苗の即売会は大にぎわい
農業経営科の生徒さんたちが育てた野菜苗の即売会には、地元の方などたくさんの人が訪れていました。ナスやキュウリ、トマト、ししとうなど野菜の種類も豊富。青々としてイキの良い苗たちはどんどん売れていきました。



村山産業高校の魅力が感じられる多彩な催し
施設内外では生徒さんたちが各ブースでさまざまな催しをしていました。
電子情報科



機械科



地域の人と高校生が交わるフィールドワークの拠点に

村山産業高校教育企画情報部部長の廣瀬僚太先生に、オープンまでの経緯とこれからの展望について、お話をお聴きしました。
「当校と駅を結ぶ道から筋違いのこの楯岡商店街には、なかなか高校生が立ち寄ることがありませんでした。でも、村山市は、積極的に学校に関わってくれる人が多いんです。だから、「san+nane」のオープンスペースを生徒たちが自由に使うようになれば、生徒と地域の人たちの中継をするポイントになるのではないかと考えて設置に至りました。
これまでも、農産物の苗や収穫した野菜を、いろいろな場所で販売してきましたが、ここでの販売を定例化・習慣化できればと思っています。地域ビジネス科でも、以前から商店街の店舗と連携してメニュー開発などをしてきたので、そういったフィールドワークができる拠点にもなると思います。いろいろな使い方が考えられますね」
今回のオープニングイベントでは、村山産業高校の生徒さんたちが実習している農業や機械などの「産業」に触れながら、真剣に取り組む眼差しや、楽しそうな笑顔をたくさん見ることができました。これから「sun+nane」を拠点に、ますます地域活動が活性化する風景が目に見えるようでした。
村山産業高校の皆様、ありがとうございました!

取材:令和7年5月3日 海谷美樹